会長挨拶
2017年8月17日 最終更新日
平成29年(2017年)7月7日の鏡ヶ池総会で寺島会長から会長職を引き継ぎました伊藤義人です.よろしくお願いします.
平成28年3月まで,39年間土木教室に教員としてお世話になりましたが,平成28年4月から,国立岐阜工業高等専門学校の校長に赴任しました.異動が急に決まり,名古屋大学に指導している留学生を含む大学院生を残していたため,名誉教授の称号もいただきましたが,平成30年3月までは,招聘教員(客員教授)として名古屋大学にも籍を残しています.
私は,昭和50年土木工学科を卒業し,昭和52年土木工学専攻を修了した後,ずっと11期生の幹事をして,鏡ヶ池会の役員会に出ています.また,しゃちの編集委員長(2年),副幹事長(3年),幹事長(3年,急逝された第3代会長水野一男のとき)もしました.
杉野さんが第2代会長の折,会長選任をどのようにするかが問題となり,WGができたときに,そのメンバーとなり会長推薦の内規案を私が提出しました.今回,その内規案に従って,推薦案作成委員会が立ち上がり,役員会で私が会長として推薦され,第26回総会で承認されました.大変感慨深いものがあります.
鏡ヶ池会の歴史は50年を越え,これまで財政危機など種々の問題もありましたが,同窓会執行部や幹事などの働きによって,会の目的である「土木工学の発展に寄与し,名古屋大学土木系教室への支援・貢献を行い,会員相互の親睦をはかること」を実現していると思います.
鏡ヶ池会は,会員数が2,000名を越え,成熟しつつありますが,多くの課題も抱えていると思います.各課題ごとに,簡単に以下にまとめます.
1) 卒業生・修了生の支援
これまで教室や在学生への支援はずっとしてきましたが,卒業生・修了生の支援を考えてもよい時期だと思います.とくに,総会でもお話ししましたように,30期以降の若い期では,周年記念行事の実施が難しい状況であり,同窓会本部が通信費などの使い切りの費用の支援や周年事業のやり方のノウハウ伝授などをしてはと思います.
2) 長期的な大学・教室支援
土木系教室だけでなく,大学自体が国からの支援だけでは立ちゆかなくなりつつあり,外部資金獲得などに同窓会がどのような役割を果たすことができるかが課題となっています.工学部は名古屋大学基金の中で修学支援基金(博士学生の奨学金など)を始めましたが,教室と協同して対応する必要があります.
3) 鏡ヶ池会の運営
a) 同窓会名簿
これまでずっと,若手教員の努力によって質の高い同窓会名簿が毎年作られてきていますが,会員が2,000名を超え,既に限界に達しています.情報セキュリティーを考慮した外注化を早急に実現する必要があると思います.
b) 同窓会誌「しゃち」
銀しゃちは休刊中ですが,毎年出している同窓会誌「しゃち」の中に,卒業生が読みたい,あるいは書きたい内容を入れる検討をしたらと思います.
c) 会費
会費納入率が,以前と比べると悪くなっており,70歳をこえた会費完納会員はプレミアム会員となって会費納入が免除される制度もあり,今後の財政状況を考えると納入率の改善を検討する必要があります.とくに,若い期の鏡ヶ池会への帰属意識が低く,各期の幹事を支援し,同窓生のネットワークを強めることができれば思います.また,会費の長期滞納者は,36,000円(9ヶ年分)を支払えば,それ以前は免除される制度を周知して,会費納入を促すと良いと思います.
d) 教室支援,在学生支援
教室や在学生への支援への項目が多くなり過ぎていますので,教室支援と学生支援に大きく分けて,一括支援を検討しても良い時期かと思います.教室の若手教員への支援のための新たな仕組み作りも必要かも知れません.
e) 教室後援基金
周年事業で集めた基金での教室後援基金の運営が滞っており活性化する必要があります.留学生の学位論文をリポジトリにいれることにより永久会員にする制度を活かす必要があります.
f) その他
同窓会が役に立ち,楽しい会であることが求められています.毎年の総会においても,多くの会員に参加いただくための企画を考えると良いと思います.年齢構成が非常に幅広くなった,同窓会員の要望を広く取り入れたいと思います.
平成14年に名古屋大学全学同窓会を立ち上げ,14年間,私はその代表幹事をしてきましたが,平成28年10月に文学研究科(現人文学研究科)の和田先生に代わっていただきました.私は副会長として,全学同窓会の事務をまだ手伝っています.出身の中村高校の同窓会会長も平成28年5月からしています.岐阜高専の校長はまだ当分続きますので,何とか時間を見つけて,これまでの経験を活かし,鏡ヶ池会の発展に取り組みたいと思っております.よろしく物心両面でのご支援をお願いいたします.
伊藤 義人